当院は、「リハビリテーションのできる循環器専門病院」を目標とし、西千石町という鹿児島市の中心地にある、29床全てが通常より広めに設計された医療療養病床の病院です。
開業前に私が勤務していた鹿児島市立病院では、循環器を中心とした救急医療に携わってきましたが、積極的な治療により心臓病は良くなったものの、長期の入院により下肢の筋力が低下したり、認知症の兆候が出てしまったりして、そのままでは自宅に帰れない患者様を多く見かけました。また心臓病を持っているという事で、脳血管疾患や整形外科疾患のリハビリテーションが十分に受けられないということも経験しました。このような患者様が安心して、じっくりとリハビリテーションを受けることの出来る循環器専門病院をめざして、平成14年にリハビリテーション室を中心とした新病院に改築しました。
現在では、副院長の小畑八郎先生と4名の理学療法士および作業療法士とともに毎日の診療を行っており,入院患者様は心筋梗塞症や狭心症などのPCIやバイパス術後の患者様、心不全患者の回復期リハビリテーション、心房細動など心臓病を有する脳血管疾患患者様のリハビリテーション、さらに慢性呼吸不全に対する呼吸器リハビリテーションの方も多くいらっしゃいます。それぞれの患者様にあったメニューでゆっくり時間をかけてリハビリテーションを受けていただき、患者様が自信をもって退院していただけるような病院にしようと心がけています。

(沖野循環器科病院 院長 沖野秀紀)